9/19:【要約一般質問1】関市における孤独孤立対策推進について
2024年 09月 19日
関市における孤独孤立対策推進について
(1)関市の孤独・孤立の状況は?
岐阜県が令和4年に実施した孤独・孤立実態調査では、7.7%が「しばしば孤独感を感じる」と答え、全体の47.3%が何らかの孤独感を抱えている。孤独感は男性40~50代、女性20~30代に多く、低収入や失業中、外出が少ない人に多い傾向。
関市の地域診断からは
「心配事や愚痴を聞いてくれる人がいない」と答えた人は4.27%、聞いてあげる人がいない人は6.61%で、どちらも増加傾向。
高齢者の独居率も上昇しており、孤独・孤立のリスクが増加している。
(2)関市の孤独孤立対策の取組は?
本市には孤独・孤立対策のみを目的とする事業はないが、重層的支援体制整備事業が孤立などの複合的な課題をもつ人に対し、有機的かつ組織的に支援を行い、予防・脱却に寄与している。昨年度、孤立が課題の5件に対して多機関協働による支援につながった。
(3)孤独・孤立対策地域協議会、孤独・孤立官民共同プラットフォームの設置の検討は?
関市では、重層的支援体制整備事業により組織される支援会議が孤独・孤立対策官民連携プラットフォームや孤独・孤立対策地域協議会と同様の役割を担っていると判断している
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重層的支援体制整備事業における「社会的処方」の導入について
(1)重層的支援体制整備事業の全体像
重層的支援体制整備事業は、地域住民や世帯に対し包括的な相談支援、地域づくり、参加支援、アウトリーチ、多機関協働の5つの事業を展開し、地域福祉の推進と支援体制の整備を目的としている。
(2)課題は?
重層的支援体制は整備されていますが、地域住民によるインフォーマルな支援体制が未発展で、地域資源を活用した支え合いの仕組みの構築が課題。また、公的支援につながれない人々への対応も求められている。
北村が考える3つの課題
①インフォーマルサービスの掘り起こしの課題
②福祉医療と市民/地域活動をつなぐ課題
③つながりで早期に発見する課題
(3) 医療福祉の課題を担う地域包括支援センター等の専門職を、リンクワーカーやコミュニティナースとして養成するのは?
今後、月1回定例的に開催している専門職の部会を通じて、リンクワーカーやコミュニティナースとしての意識づけも図ってまいります。また、必要に応じて研修を受講するなど、資質向上の取組みも検討して
(4)市民のリンクワーカーの養成は?
地域住民がリンクワーカーの役割を担うことで、地域福祉に参加できる仕組みを作り、地域共生社会を実現することを目指す。具体的なリンクワーカーの養成予定はないが、福祉事業を通じてその重要性を広めていく。
(5)当市の社会的資源を把握し、市民の想いを形にする役割の市民活動センターを、重層的支援体制の中の社会的処方を提供する役割として位置付けるべきと考えるが見解はいかがでしょうか?
市は市民活動センターを重要な社会的資源と認識し、重層的支援体制の一環として連携を進めます。また、地域の課題解決を目指し、市民とのネットワークを活用した地域づくりの仕組みづくりを協議します。
(6)困りごとを抱える人を早期で発見するために「暮らしの保健室」「まちの保健室」のような場が必要と考えますが見解は
重層的支援体制整備事業の一環として、地域包括支援センターを相談拠点とし、世代や属性を問わず相談を受け付けます。議員提案の「くらしの保健室」としても、相談機関の質向上やネットワーク強化を進め、他自治体の事例を研究して困りごとの早期発見に努めます。
北村の見解
→暮らしの保健室は、この辺りでは、名張市が有名です。名張のすごいところは、小学校区のまちづくり団体、関市でいう「地域委員会」と暮らしの保健室が同居しているところ。地域委員会の福祉の分野を一緒にやっている専門職とかんがえてもいいかもしれません。地域委員会もそろそろアップデートが必要な時ではありますが、まさに、社会的処方や暮らしの保健室に、重層的支援体制整備事業も地域委員会も、両者の課題に、大きく寄与するヒントがあると思っています。