関にとっての本町通り商店街の活性化の意味とは?
2020年 08月 20日
みなさん、本町通り商店街にどんなイメージがありますか?「昔は賑やかだったけど、すっかりシャッターが増えてまったなー」という人も多いと思います。ゼンリン地図で数えてみると、平成元年頃には、商店街のお店は約145店舗もありました。今は、約50店。
お店がどんどん少なくなることに悲観的になりますが、私は、とても本町通り商店街に可能性を感じています。
今年度(令和2年度)から関市としても本町通りいわゆる中心市街地活性化の新たな取り組みが始まっています。10月には、本町6丁目に市民のチャレンジを応援する「本町BASE」が完成します。また本町7丁目、虎屋さんの前にある関信用金庫の発祥の地である築120年を超える「古民家山麓」も市に寄贈されて、コミュニティスペースとして改修される予定です。これらの行政の取り組みは、平成29年度に作られた「立地適正化計画」に基づいたもので、今後も様々な事業が実施されていきます。
また、ここ数年、新規出店や移転、リニューアルが増えてきています。「10cafe by masuya、ヤカイヤ帽子店(リニューアル)、やきにく章はなれ、たこ一(移転)、丸吉(リニューアル)、Le café Noire(リニューアル)」(本町1丁目)、「カレーショップzaza、居酒屋りょりょ、Beauty Share Salon Frante」(3丁目)、おさかなラボ(4丁目)寿司辰(改装して居酒屋風に) (6丁目)、「刃物セレクトショップフタバ、読売新聞店」(7丁目)、ぱっと思いつくだけでも13店もあります。
実は、私自身の最初のキャリアは、石川県七尾市の中心市街地のまちづくり株式会社で働いたことからでした。いつか、親しんだ本町通り商店街の力になりたいと思いながら、はや13年が経ってしまいました。後悔!!そんな私が考える中心市街地の活性化の意味とは3つあります。
一つ目は、関の顔/観光としての意味です。
人口が増えていても新興の市にいくと、中心市街地がありません。賑わう場所といえば、どこでも似たようなチェーン店が並ぶロードサイドと大型ショッピングセンターで、そのまちの個性がみえてきません。中心市街地は、そのまちの歴史や個性が見える顔となる場所なのです。観光客としても、どこにでもあるまちではなく、古くからまちの人が営んできた雰囲気やお店に魅力を感じるのです。
二つ目は、チャレンジの場としての意味です。
新しくお店を始めるには、場所を確保し、集客しなければなりません。商店街では、すでに店舗用のお店があり、お店も集積しているので、それらのハードルが低いのです。まあ、今の本町にはその機能がどんどん薄れていっていますが、まだ、年間5回ほどあるお祭りには大いに人が訪れますし、逆に、家賃も下がっています。
三つ目は、快適に住む場所、コミュニティとしての意味。
これが立地適正化計画でも書いてあるところです。中心市街地には、公共交通の便もよく、公共施設もスーパーも近く、車を使わなくてもある程度生活ができます。まあ、まだ難しい面もありますが、今後、機能を拡充していこうという計画です。
さて、実はぶうめらんの事務所も7月に本町通りに引っ越しました。
1軒の住宅を全部お借りして、そこを「本町ハウス」と名付けました
事務所は奥にひっそりと、前面には、宮本新聞店さんが経営する古本、書籍、コミュニティスペースのお店「浪桜満(ロマン)堂書店」がオープンします。
借りた1軒屋はとても広いため、区画を割って、今後、小さく小さくお店をはじめたい人に安く貸し出したいと考えています。私は、柳ヶ瀬にある「やながせ倉庫」が大好きです。怪しげで雑多だけど行くと楽しい。そんな場所にしたいなーと思っています。
中心市街地の活性化は、行政のみでやるのには、かなり大変です。中心市街地はお店が充実してナンボの世界。お店や公共機能があるから、企業や住む人が転入する意味になります。それは、私企業の売上支援の面もあるし、時には直営店舗も必要となり、行政の役割の範囲やノウハウとしての難しさがでてきます。中心市街地が元気な地域の多くには、まちづくり会社があります。(まちづくり会社があれば元気になるという訳ではありません)近隣では多治見市のまちづくり会社がすごい。まちづくり会社が建物を借りて、リニューアルして、お店や会社を誘致しています。直営のカフェも人気です。行政と民間が協力して継続的に事業を展開するまちづくり会社がそろそろ関市にも必要なのだと思っています。
本町はこれからどんどん面白くなりますよ。一緒に本町を楽しみましょう!