今年読んで良かった本、渾身の3冊

さて、いつのまにか年が暮れていきます。
つらつらと今年を振り返っているわけですが、
個人的な本に関しては、なんか色々と停滞気味でした。
ここ数年ずっとつけていた読書メーターが急に面倒くさくなり、
8月から11月まで記録していなかったため、何を読んだのか思い出せない。
というかそのあたりは、仕事と生活に忙殺されていたので多分ほとんど読めていない。
12月になって読書欲が盛り上がり最近は猛烈に読んでいます。風呂で。
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ということで少ないながらも思い返してみて、良かった本を3冊選んでみました。

■1冊目:ストーリーとしての競争戦略

2010年出版で少し古いのですが、ニュースピックで著者の楠木さんの記事をみて、このおじさんは面白い
と思って手に取った本です。ベストセラーにもなっていて、経営書としてかなりの良書だと思います。
何しろ、文章が面白い。難しいビジネス書ではなく、物語のような感じでよめます。
といっても、読み終えるのに3ヶ月ほどかかりましたが。
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ストーリーとしての競争戦略とは様々な個体をお互いに結びつけ、顧客へのユニークな価値提供とその結果として生まれる利益に向かって駆動していく論理に注目します。つまり個別の要素について意思決定しアクションを取るだけではなく、そうした要素の間にどのような因果関係や相互作用があるのかを重視する視点です

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サッカーの例えがわかりやすいです。
最終的に「持続的な利益創出」というゴールに向けて、
パスをつないで行く。そのパスの5つの柱があるといいます。

○競争優位:ストーリーの結 利益創出の最終的な論理。「・・・だから持続的に利益が創出します」
○コンセプト:ストーリーの起 本質的な顧客価値の定義
○構成要素:ストーリーの承 競合他社との違い。それは2つ「戦略的ポジショニング」か「組織能力」
○クリティカルコア:ストーリーの転 独自性と一貫性の源泉となる中核的な構成要素
○一貫性:ストーリーの評価基準 構成要素をつなぐ因果論理

ちょうど、NPO法人が10年たち、ミッションの見直しと次の5年の中期戦略をしていたところだったので
すごく参考になりました。

■2冊目:罪の声 
小説です。アメトークの読書芸人でも取り上げられていて、話題になりました。
グリコ森永事件を題材に、フィクションで物語が作られた小説です。
これがびっくりするくらい面白かった。
金銭の受け渡し指示に使われたテープの声が自分の子どもの時の声だったと気がつく
ところから始まります。
これだけでも面白そうですよね。
単に薄っぺらく事件を推察したものではなく、事件に巻き込まれた子どもと家族に焦点を当てていて
すごく深みのある物語でした。
グリコ森永事件もあまり知らなかったので、ネットで調べながら読みましたが、
かなり細かいところまで事実に基づいてリアリティがありました。

■3冊目:ローカリズム宣言

今年最後に読んだ本です。
内田樹先生が移住応援雑誌『TURNS』で連載していた「若者よ地方を目指せ」を
相当加筆して作られた本。

私は内田先生の本はかなり読んでいる結構な内田信者でして、その内田先生が
地方のことを書くというのは、絶対読まなければ!と、本屋を探して買った本です。
まさに期待通りでした。
内田先生の道場は岐阜県中津川市加子母村の中島工務店さんが作られたんですね!
そのことも出て来ました。

小商いがなぜ必要か、
地方創生の間違い
成長ではなく定常を目指せ

年の暮れに自分の根本的な立ち位置を考えさせられた本でした。


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by takayukin_K | 2017-12-30 20:12 | 本によるまちづくり

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