地方誌は雑多でいい。カラスの西屋さんに会いに行ってきました。
2015年 01月 30日
これでも少しPhotoshopで加工したんですが(笑)。
さて、先日、三重県津市に行ってきました。
「kalas」の西屋さんにお会いするためです。
kalasは、津市の小冊子。年3回発行、A5判・96頁 620円。
津市にとどまらず、評判を聞きつけた全国各地の書店、お店に本が置いてあります。
記事も、写真も、レイアウトも全て西屋さん一人でやっています。
何がすごいのか、とにかく質が高い。
企画の視点、味わいのある文章、ついついじっくり読みこんでしまう内容です。
導入の文章が見事にこの冊子の全部を説明してます。
「【小冊子カラスは】
三重県の津という町で編んでいます。
地方誌のような、そうでもないような
曖昧で、興味次第でどこまでも飛んでいく
好奇心旺盛な「翼の生えた小冊子」です。
一人の編集者が、主観に基づいて作っていますから、
「うそ」「おおげさ」「まぎらわしい」が含まれています。
反面、緊急性の高い内容は皆無ですから、
手持ち無沙汰な人生の休息時間にめくれます。」
フリーマガジンぶうめらんの方向性についてヒントを探したいと、西屋さんに会いに行ってきました。
西屋さんは「地方誌」のあり方についてすごく考えている方でした。
「地方誌は雑多でいい」と言います。
地方誌は、都会の雑誌のように尖っている必要はない。いろんな人、いろんな場所、いろんなお店が
あってそのごちゃ混ぜの中での生活から生まれるのが地方誌。
だからこそ、地に足つけて地域のお店、会社の広告もしっかりといれないといけない。
変に整えてしまわなくてもいい。雑多なのが地方、だから地方誌も雑多でいい。
かなり雑多なぶうめらんにも、「これでいいと思う」と言っていただけました。
また、冊子の質について、「登ろうとしていない、むしろ降りていく」と言います。
70年代の地方誌は、デザインの質も全然今より高くないけど、熱いものを感じる。
綺麗なデザインでごまかさずに文章で書き手の伝えたいことを読み手に伝えることがしたいと話されていました。
カラスさんはもともとフリーマガジンからはじまり、途中で有料冊子に切り替えたそうです。
ぶうめらんも有料化したら?という声もいただきます。
ぶうめらんは、関市の人へ、関市の魅力を伝えて関のことをもっと好きになってもらうための雑誌。
であれば、やっぱり少しでも多くの人へ届くことができるフリーのままでいい。
そう言ってもいただけました。