【ゆるキャラ考2】ゆるキャライベントの問題はバランスが崩れていること
2014年 08月 02日
1、ゆるキャラの対価
そもそも、ゆるキャラは、行政、民間に関わらず「広報宣伝」の手段であることがほとんどです。○○市をPRする、○○商店街のファンをつくる、特産品をPRするなどなど。であるから、グッズをつくる、イベントに出ることなどのキャラの運営費は広告宣伝費となります。観光パンフレットやチラシと同じ。
ゆるキャライベントを開催する場合、キャラ側としては、宣伝の場所をもらえるのだから費用負担してでも行く。イベント側は、様々なイベント趣旨を達成するとともに、イベントを盛り上げる為にゆるキャラを呼ぶ。イベント側の費用負担なく呼べるので嬉しい。つまり「広報宣伝の場がほしいゆるキャラ側」と「イベントの盛り上げたいイベント側」がwin-winの関係でなりたっているのです。
民間のキャラクターの目的も基本は広報宣伝のためです。ただ、行政キャラと違うのは、ボランティアベースの想いでやっている方々が多く、費用が潤沢にあるわけではないという点です。ただ、イベントは基本的に上記のような仕組みであるので、キャラ側は「広報宣伝にならない」、「場所が遠くて費用対効果がない」と判断すればオファーを断ればいいだけのことです。民間キャラが出演料は無料はおかしいと、文句を言ってもしょうがないわけです。
2、おかしいのはバランスが崩れているから
前回のブログと言っていることが正反対ですが、今回、言いたいのはここからです。
今、ゆるキャラ無料の弊害が出ているのはイベントのバランスが崩れているからだと考えます。
ゆるキャラの聖地彦根で開催されてるゆるキャラ祭りには、全国からたくさんのキャラクターが無料、むしろ出店料を払って出ています。これは広報宣伝したいゆるキャラ側とゆるキャラで地域活性化をしたい彦根イベント側がwin-winの関係でバランスがとれていました。
しかし、全国各地でゆるキャライベントが広がり、また様々なイベントにゆるキャラが呼ばれるようになった昨今、彦根がスタンダードとして考えられ、主催者側は同じ手法で、イベントを開催するようになりました。
そのようなイベントは、キャラの集客力に頼っていることや、キャラが単なるおまけになっていることが多いです。キャラの集客に頼るだけのイベントでは、キャラ好き以外のお客さんが来場せず、広報効果も薄くなります。またキャラがおまけになると、扱いもずさんで、キャラ出演の企画も良いものではなく、こちらも広報効果が疑問です。
つまりwin-winだったバランスも崩れるのです。イベント側に重きを置かれるため、キャラの費用対効果は悪くなります。
それでも、これまで通り「キャラ出演無料」の手法で行われているのが、現在のゆるキャライベントなのではないでしょうか。
行政キャラは費用があるため、あまりそこに疑問を持たずに出演を続けます。そして、ボランティアベースで運営する民間キャラからは不満がでるのです。このままではいずれ、行政キャラも気がつき、出演するところも少なくなり、ゆるキャラブームの本当の終焉になるのではないでしょうか。
だからこそ、「キャラ出演無料」の手法のままではなく、出演料という方法でキャラの費用対効果のバランスを整える必要あるのだと思います。
いくつか具体例を挙げた方が分かりやすいのですが、あえてやめておきます。
次に「ゆるキャラの成果とは何か」について別日に書こうと思います。
2014年関のゆるキャラ総選挙で最下位から2番目という中途半端な順位になるぶぅ