板取の移動販売車に想う

ぶうめらん4月号で特集した関市の旧板取村の移動販売車。人口は約1,500人。
ここでは今でも現役バリバリで2つのお店が移動販売をしています。
ぜひ皆さんに、このことを知っていただきたいので、ページをアップしちゃいます。

今回取材させていただいたのは、栄黒屋(えいこくや)さんと、カネ仙さん。
栄黒屋さんには、半日移動販売車に同乗させてもらって密着取材しました。
冬は週2回、夏は週3回、9カ所もまわっているそうです。
いつもの場所に到着すると、テープをセット。アナウンスと演歌が流れてきます。
それがいい味だしてるんです(笑)このアナウンスをテープおこしして、文章にしました。
「毎度ありがとうございます、皆様おなじみの・・・」。
アナウンスを流しはじめて2分30秒程でなじみのお客さんがわらわらと集まってきます。
店主の「こうちゃん」やおばあちゃん同士でわいわいお話して、なんかとってもいいコミュニティです。

もう一つ取材させてもらったカネ仙さんは「もう慈善事業よ〜」なんても笑っていました。
昔は、1カ所で10人以上集まったけれども、今は、1人か2人。しかも値段も高くない。
それでも、こないと困る人がいるから行く。

都市圏では、移動販売は増加傾向にあります。
オフィスでのランチ難民や、イベントでのキッチンカーのブームがあると思います。
日本政策金融公庫の調査月報2013年1月号によると、東京都で営業許可をとっている2012年 の移動販売車の数は3,203台で、増加傾向にあり、192年の1,34台と比較すると約2.4倍 となっているそうです。
しかし、昨年12月上之保をまわっていた移動販売車さんがやめられたように、地域の買い物弱者に対する「必須型」の移動販売車は年々減っています。移動販売をしている人の高齢化、コンビニ等の小売店が増えたことがあげられるでしょう。その一方で、2010年経済産業省が実施した買い物弱者対策支援事業のうち、採択された48事業のうち移動販売事業が16件あったことや、地域で立上がって移動販売を運営している例は増えてきました。そこでは、お年寄り達が集まるいいコミュニティが生まれていると聞きます。

私も今回はじめて移動販売車で買い物しました。基本の品はちゃんと抑えてあって、思ったより品揃えは充実しています。コロッケ買いたいな〜と狙っていたら、おばあちゃんが先に買ってなくなっちゃいました。その時に「あ〜取られた〜!」ではなく、「取らなくてよかった〜」と思ったんです。「他の人に迷惑がかかるから買いすぎないようにしている」なんて話も聞きました。ずっと地域で暮らして行く、譲り合いや思いやりのような気持ちを感じていい心持ちになりました。
無くなってから騒ぎだすより、今ある、取り組みを地域で支えて守って行くべきだと感じました。

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カラーでみるとこんな感じのトラック。
by takayukin_K | 2014-04-25 11:06 | フリーマガジンによるまちづくり

岐阜県関市でまちづくりの代表を16年し、市議会議員となりました。関市のまちづくりを政治活動、NPO活動、地域活動のさまざまな視点からお届けします。


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