板取は図書館で本を買う?

関市板取地域の人はどこで本を買うんだろう?以前から疑問に思っていたことだ。
旧板取村は人口1500人ほど。私の知る限り本屋さんはない。
板取に限らず、田舎には本屋さんがないことが多い。今ではAmazonがあるから、なんとかなると言えばなんとかなるのだが、昔はどうしていたんだろう。う〜む気になる。といことで、ぶうめらん2月号39号「関で本と暮らす」特集の中で、板取の人がどのように本と出会ってきたのか記事にしようと思い立ったのだ。

まずは、板取の人に、話を聞いてみよう、そこから取材で掘り下げてみようと考え、生まれも育ちも板取の長屋正幸さん(48歳)にfacebookメッセージで気軽に聞いてみた。長屋さんは、関市ブルーベリー振興会の会長さんで、以前ぶうめらんでも取材させていただいたこともある。すると長屋さんからは、次の日に想いたっぷりの2,000字もの文章が届いた。そこから取材で掘り下げるどころか、かなりデープな実感のこもったお話。気軽に聞いてしまって申し訳ないと思いながら、すごく面白かった。

 長屋さんが子どもの頃、板取には書籍を扱うお店はなく、基本的には、外に行った際に本を買っていたらしい。そんな板取では、なんと小学校の図書室で本の出張販売があったそうだ。図書室の大きな机の上に本が陳列され、子どもたちは、お正月のお年玉で好きな本を買ったらしい。子ども心にとっても嬉しかったという。図書室で本が買えるとは驚きだった。平成になってからは、ついに板取にコンビニがオープンする。そこには雑誌もおかれて、見た事もない本が陳列され、新鮮な気持ちになったそうだ。しかし、そこも数年前に本の販売を終了し、今は、板取地域内で本を調達する事はできない。板取の人たちは、本との出会いというのはかなり制限されつつも、子どもたちは本を買えるのを楽しみにしていたのだと感じた。

 話は違うが、今、関市内のいくつかの小学校でブック基金をやらせてもらっている。PTA資源回収の時に、地域の人から家に不要になった本を出してもらうのだが、これも地域によって集まる本の特色があって面白いのだ。関市の街の方の小学校では、文学全集や岩波文庫がいっぱい出て来た。少し離れた農村部では、料理の本や農業の本などなど。家庭にある本は、地域性を如実に表すものなのかもしれない。
なかなか本を入手しづらかった板取地域には、家庭にどんな本があるのか。興味深いところだ。


ぶうめらん39号配布中です。
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by takayukin_K | 2014-02-12 23:13 | 本によるまちづくり

岐阜県関市の魅力をせき・まちづくりNPOぶうめらん代表北村隆幸の好みで発信するウェブメディアです。関に住んで、まちづくりに取り組む人ならではのディープな関の魅力を発信中。たまにまちづくりを暑苦しく語ります。


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