地域観光とローカル鉄道。今年ローカル鉄道がブレイクする!

今年、ローカル鉄道がブレイクする!
これまでもジワジワ来ている感はあったが、ここ最近の手応えは大きい。
岐阜のローカル鉄道について、読売新聞さん、毎日新聞さんが、お正月の連載で取り上げていただき、昨年末、国土交通省の地域鉄道支援室の主催する「ローカル鉄道と地域の観光を考える研究会」による長良川鉄道への視察があった。そして何と言っても岐阜ローカル鉄道博覧会が2月、3月で開催され、その方面でもメディアでの露出が多くなっている。
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読売新聞1月3日朝刊地域欄にぶうめらん、ナガ鉄沿線応援団のことを大きく取り上げていただけた。

 この流れに共通するキーワードは「地域観光とローカル鉄道」だと思う。読売新聞さんの見出しも「観光列車に応援団」であり、国交省の「ローカル鉄道と地域の観光を考える研究会」ことからも分かる。

 長良川鉄道は、平成25年度上半期の数字をみると、定期収入が前年度比95.2%と下がっており、右肩下がり。これは少子化で学校の定員が減っている面もあり、いかんともしがたい。その一方で、定期外乗客100.7%と微増している。

もともと、長良川鉄道は市民の足という感覚の人は少ない。平成17年に廃線になった関岐阜間をつなぐ美濃町線は間違いなく市民の足だった。ナガ鉄で、よくある「乗って残そう」という運動とは路線が違うのだ。

これから長良川鉄道が生き残るには、「乗る事が目的となる観光の素材として使うこと」、「地域の観光と連携すること」だと以前から考えて来た。

しかしこれがまた、難しい。
たま駅長や聖地巡礼、鉄道マニアに向けた取組みで成功例はあるものの、参考にはできても二番煎じでブレイクする事は難しい。SLに関しても運行にお金がかかりすぎて採算が合っているところは1つもない。以前、鉄道関係に詳しいコンサルの方に地域の観光と連動して成功事例を聞いたが、JR九州はあっても、ローカル鉄道でははっきりとした答えはなかった。その時「むしろ長良川鉄道が先頭集団を走っていると思う。何かちょっとしたきっかけでブレイクできる」と言っていただけたのが心強かった。まあそのきっかけが難しいのだが・・・。

また、数年前から長良川鉄道はかなりの数のイベント列車を企画している。話題にもなり、長良川鉄道が変わってきたという印象を内外に与えているが、実際、1回イベント列車を走らせて得る利益は2万円程度だそうだ。ちゃんと集客できた時でそれである。集客で苦戦するとさらに利益は少なくなる。イベント列車をいくらやっても利益につながらないのだ。当然なことではあるが、イベント列車は、通常の列車に乗ってまた来てもらえるための布石、きっかけでなければならない。今、現状を鑑みると、通常乗って来てもらえる為のコンテンツが足りていない。現状は、列車に乗って来ると50円(入湯税)になる美並子宝温泉駅などの取組みは人気だ。さらに郡上八幡、美濃市のうだつのまちなみ、関市の日本刀など、地域の観光資源と連携して何を仕掛けるのか。

今年は、そんな地域の観光と長良川鉄道の「通常の仕掛け」を取組みたい。
by takayukin_K | 2014-01-06 12:59 | 鉄道を活かしたまちづくり

岐阜県関市でまちづくりの代表を16年し、市議会議員となりました。関市のまちづくりを政治活動、NPO活動、地域活動のさまざまな視点からお届けします。


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