最近、感銘した話。
2013年 02月 16日
それは、選考委員長の汐見稔幸先生(白梅学園大学学長、東京大学名誉教授)のお話。
もう2週間以上前に聞いたことで、細かいことはうる覚えですが、いまでも趣旨は強烈に覚えています。
---------
ある地域で、「子どもたちの声がうるさい」と公園の周りの住民が行政に訴え、その訴えが余りにも続くため、行政は「公園は静かに遊ぶこと」という立て看板をたてたそうです。そのおかしな対応に、テレビが取材に入り、訴えを起こしたばあちゃんにインタビューをしました。
テレビ「どうしてこのような訴えをしたのですか?」
ばあちゃん「だって、私が体調が悪くて寝ている時も、うるさくてうるさくて、全然休まらないのよ〜」
ここで、テレビの取材者はちょっと意地悪な質問をしました。
テレビ「でも、公園は昔から有ったわけで、昔はうるさくなかったんですか?」
ばあちゃん「確かにそ〜ね〜。まあ、昔は、誰が遊んでるか全部分かってたからね〜」
そうです、昔は、子どもが大きな声を上げて遊んでいても、「あら、2丁目のあの子大きくなったね〜」「あの子、親が離婚したけど、元気の育って、よかったね〜」とか、そういう目でみれていたので、子どもたちの声が「騒音」にならなかったのですね。
------------------
なにか、すごく腑に落ちた気がしました。
よく言われる「地域で子育てをする環境づくり」というのは、そういうことなんですね。
子ども親もお年寄りも地域の人たちが顔を知っていて交流があれば、大人達の目が「子どもを見守る目」になる。選考委員の方から米田佐知子さんからも「子育て支援はまちづくりなんだ」というお話もいただきました。
多世代憩いの広場てらっこが、お寺を通して、多世代の地域の人たちのコミュニケーションの場となれるよう頑張らねばと感じています。