名張市の視察をおえて
2012年 01月 23日
視察の目的は、地域づくり組織、ゆめづくり地域予算制度、そしてそれらに対する市民活動センターの関わり方について聞く事。
関市で検討している地域委員会の参考にするためのものです。
全国的にも有名な名張市の地域のことは地域で行う地域内分権の取組みは大変参考になるものでした。
そのざっくりとした概要は、これまで、それそれの団体にバラバラに交付していた補助金を一本化して、15の地域に創設した地域づくり組織へ交付。その使い道や配分を、地域づくり組織で決めて、その実施も行うというもの。
企画も、実施もこの地域づくり組織で行っている事がすごいな〜と感じました。
当然、最初は、これまで通りの補助金配分になったり、行う事業もイベントにとどまることも多かったと思います。ただ、今は、自ら、地域の課題を解決するために、動き出している組織も多いようです。地域づくり組織で、撤退を決めたバス民間路線を引き継いで、地域のコミュニティバスを運営しているところもあります。平成15年から始まり、平成21年に制度の見直しを行い、区長制度の廃止をするなど、組織の整理を行いました。各地域づくり組織には、公民館の指定管理しており、その部分で事務局員を確保できているそうです。また、現在は、各地域ごとに地域ビジョンを作っています。それを将来的に総合計画の地区計画に位置づけて行く予定だそうです。
私が、このような地域内分権を関で取組むための大きなハードルは、既存の補助金や組織の抜本的な見直しと、地域組織の運営能力だと考えていました。
既存の補助金や組織の抜本的な改革は、地域主権を進める以上、当然、将来的にはメスを入れていかないといけない部分。いつまでも、特定の民間団体に運営補助をし続ける事はおかしいことだと思います。関市まちづくり協議会も一昨年からそうなったように、運営補助から事業補助に切り替えればいい。名張市の担当者のお話をお聞きし、いろんな実情はありますが、方針立てをすれば、そう難しい事ではないな〜と感じました。
また、地域組織の運営能力について、名張市では多い所で、1千万円のお金を運営しなければいけなくなるので、その配分への議論と実施ができるのかが不安でした。地域づくり組織の会長さんにお話を聞き、当然、最初も今も、軋轢や困難があるけれども、実際にやってみることで、地域づくり組織の運営能力がついてくるだろうなと思いました。実際に2つの地域で地域づくり組織は解散したのですが、これではいけないと、市民が立ち上がり、2つとも新たな組織が作られたそうです。
まあ、当然いろいろと困難な点はありますよね〜。
関では市民活動センターが主催して、1月31日に地域委員会の勉強会も開催されます。
今日の事もふまえながら、関市にとってベストな市民主権、地域主権とは何か考えていければいいな〜と思っております。