全国町並みゼミにいてきました
2004年 09月 29日
今年で30周年を迎えたらしい全国町並みゼミだけど、自分は初めて。メンバーを見るとまちづくりのそうそうたる人たちも参加していました。ミーハーな僕は、新潟県村上の観光カリスマ吉川さんと名刺交換してお話ができて単純にうれしかったし、(前日に吉川さんの本を読んだばかりだった!)短い話の中にも、村上で今やっている「町屋の外観再生プロジェクト」にヒントをもらった気がしました。
分科会では「城下町の歴史資産を活かしたまちづくり」に参加しました。はじめに昼飯を登録文化財の家で食べ、その後の空き時間にぶらぶらと大聖寺の街を一人で街歩きをしてみました。町並みとまでは行かないものの、古くていい建物がかなりたくさんありました。明治の建物が90件ほど残っているらしい!すごい!自分は建物自体のことは良くわからないけど、何が良かったって、お寺に囲まれている地域で、街の建物が全部低いから、どこからでも、道の先には、お寺のきれいな瓦屋根が見える。こちらはの方は赤瓦が主流らしく、お寺の屋根も赤いところも多かった。視界の先にあるものって本当に景観的に重要なんだなと実感しました。
分科会自体はただのパネルディスカッションだったけど、学ぶことが多かったな~。パネリストには、地元大聖寺の城下町の町並み保存について、三重県桑名市の歴道事業を使ったまちづくりについて、我らが岐阜市の歴史的特性を活かしたまちづくり、金沢の条例を活かした景観整備についてでした。どれもそれなりに勉強になったんだけど、その後の質疑応答に面白い意見が多くでてました。ある会場の専門家がいうには、「この会場の建物にも、当時の大工が自分の腕や技を人にみせたくて作っている部分がある。城下町も同じで、街わりや町並みにも殿様が人に見せたくて作った部分が絶対にある」らしい。なるほど、粋だね~。やっぱそんな粋さを汲み取った町並み整備をしなきゃだめよね~。
あと、印象的だったのが、「町並み保存というのは単に建物を保存するんじゃなくて、その建物と一緒にある、そこに住んでいる人の記憶・思い出を保存することである。」と言う意見。なるほど、大事にしなければいけないのは、人の記憶や思い出なんだから、建物の保存にこだわるのではなく、そこらへんの看板や岩とかでもそこに市民の思い出があるなら大事にしていかなければならないんだな~と感じた。じゃあ、今後、町並み保存地区とかは古い建物がないところでもなっていくのかな~とも感じました。
次の日は、永六助さんの講演でした。これもすごくよかったんだけど、疲れたのでもうやめます。