若者のUターンのためには、高校生までの「地域の仕事」を知る取り組みが大切

今、一番ぶうめらんとして力を入れているのは、関の高校生への取り組みです。

私は、ぶうめらんのミッションである「関に戻り、住み続けられるまち」を達成するためには、子どもたちが関にいる間である高校生への取り組みがとても大切だと考えています。

 関市の高校生は、関市の企業の名を0.2%しか知りません。
 関の企業は5166社。高校生の67%が関の企業の名前を1社から5社しか言えず、10社まで言えると答えた人を合わせて87%。関の企業の0.2%しか知らないのです。関には、面白い企業もあるし、全国的にトップの企業もあります。しかし、知らないのであれば、関市で働くことは選択肢にすら入らないのではないでしょうか。
※17年の自社調査結果です

 そんな想いで、高校生に関の働き方を知ってもらうフリーマガジン『高校ぶうめらん』(現在17号まで発行)や仕事をイベントとして体験する「関ジモト大学」(4年目)に取り組んでいます。そして、個別の学校と地域の連携を支援し、探究の活動のお手伝いをしていますし、高校生の「やりたい!」を個別で応援しています。

 ただ、やればやるほど、関にある3つの高校(関有知高校、関高校、関商工高校)によって、やるべきことが全然違うことがより鮮明になってきました。
 関高校は進学率100%で、今、地元で働くと言われてもピンときません。
 関商工は、令和元年度卒業生の63%が就職、36%が進学。就職のうち、市内企業に就職したのは40%。つまり全卒業生のうち、関の企業に就職するのは25%(関商工HPから調べました)。まだまだ関の企業が選ばれていないとも言えます。
 関有知高校は、令和元年度は52%が就職、43%が進学。正確な数字は分かりませんが、就職先のほとんどが地元とのことです。

 これらの違いを受けて、関ジモト大学や学校と地域連携支援では、各学校に合わせた取り組みに変えてきています。
 関高校の生徒には、働くという観点ではなく、企業の事業やノウハウ、先端の技術に触れることで、地域から全国、世界と戦えることを知ってもらいました。今年度は1年生とSDGsというキーワードで、企業と高校生が一緒になってその企業のSDGs戦略を考えることを取り組んでいます。
 関商工には、地元で働くという観点で、関ジモト大学に関商工商業科総合コース2年生が参加してくれました。
 関有知高校には、関での働き方の多様性を知ってもらうということで、12月から関有知高校に特化した「関有知ジモト大学」をスタートしました。

 高校生の支援は2階建ての考え方が必要です。1階では、高校と連携して、広く多くの生徒に地域の企業についてや、自身の将来について考えてもらうこと。2階では、もっとやりたい!とやる気を持った生徒がどんどんと突き詰めて取り組める支援をすることです。

 今、高校生がどんどんと地域に出てきて、活躍が始まっています。心置きなくチャレンジができる、尾関市長風にいうと「日本一高校生のチャレンジができるまち」にできたらいいなと考えています。

 3月21日(日)本町BASEで、高校生が作った関の名物の円空芋ドーナツを販売しますよ!

by takayukin_K | 2021-02-16 15:21 | 高校生と地域との連携のまちづくり

岐阜県関市でまちづくりの代表を16年し、市議会議員となりました。関市のまちづくりを政治活動、NPO活動、地域活動のさまざまな視点からお届けします。


by takayukin_K