関の妖怪ことはじめ
2015年 12月 05日
島田さん(以下、島):よく聞かれますが、一番難しい質問ですね。もし単純に表そうとするならば、得体の知れないモノ・コト・トキ・ヒト・トコロ」となります。現在「妖怪」と聞くと、「ジバニャン」や「ヌリカベ」、「イッタンモメン」のようなキャラクターが浮かぶのではないでしょうか。しかし、次のような例ーーー、「夜道を歩いていたら、突然顔に石をぶつけられた」という「得体のしれない現象(コト)」が起きたとします。その現象を分かりやすくすべく「名前」が付られます。それが様々な人の手でキャラクター化してきた、これが今の妖怪観を形作るひとつの流れと言えます。例えば、民俗学者柳田国男が「妖怪名彙」などのなかで纏めた「事柄」を、漫画家水木しげるがイラストで描き、キャラクター化することで、我々の前に「イッタンモメン」や「コナキジジ」が姿を見せるようになりました。
編:この地域の妖怪の特徴はあるのでしょうか
島:やはり、地域の伝承はその地域の風土に関係します。岐阜県は山が多いので、山にまつわる伝承が多いです。
例えば、岐阜県大野郡の山間部では「一声呼び」という伝承があります。
山の中の得体の知れないモノは、人に対して呼びかける際、「お一声しか声をかけないと考えられていました。そのため、山中で働く人たち同士は互いを呼ぶ際には「おいおと複数回、声をかけるようにしていた、というものです。
山は異界であり、そこは我々とは違うルールのある特別な場だっ生きて帰ってくることが何よりも大切なことだったのではないでしょうか。
編:なるほど。ありがとうございました。
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