関ジャーナル-関市のディープな情報とまちづくりのこと-

宝山町にある関の宝

 創刊64年。毎週金曜日発行で1部150円送料込み。関市と美濃市には、中濃新聞という地域新聞があった。「あった」という過去形なのは、残念ながら、平成23年11月18日の3316号をもって休刊しているからだ。新聞を主宰していた薫田健吾さんは当時から体調を崩され、先日1月31日に惜しまれながら旅立たれた。

 私は中濃新聞をとても楽しみにしていた。関のために何かやりたいと、6年ほど離れたこのまち戻ってきた時、関市の今を知るために頼ったのは中濃新聞だった。特に経済、産業に関する情報が充実していたのだ。関のまちづくりには、まず何を取組めば良いのか、考えあぐねてくすぶっていた私にとって、中濃新聞は様々なヒントを与えてくれた。
 関の魅力を伝えるフリーマガジンをはじめてからは、もっとお世話になった。関の歴史を調べる時には、まず図書館で中濃新聞を読みあさることから始まるのだ。関の図書館には、創刊号からすべての新聞が揃っている。何度も図書館に通い、調べ物をさせてもらった。「関の50年前」という特集の時にには隅々までネタ探しをさせてもらった。その時に、刃物会社を営んでいた亡き祖父北村民三の記事をいくつも見つけて、ものすごく感動したことを覚えている。

 私は「新聞が生き残る鍵は、地域の情報の充実にある」と考えている。もっと言うのであれば、電子書籍が紙媒体を駆逐すると言われている中、地域に根ざすことが紙媒体の活躍場所だと思う。私の愛用しているiPhoneアプリには、「社説リーダー」なるものがあり、全国37誌の社説が読めて、さらにコラムも読める。天声人語も余録も春秋も読めるのだ。そこまで電子書籍で読めてしまう時代に、地域の生きた情報は、ネットではなかなか探せない。やっぱり情報源は新聞の地域面なのだ。

 だからこそ、中濃新聞の必要性と役割を感じている。フリーペーパー、ブログ、ツイッター、facebookなど、関の情報を得る機会は増えてきたが、市民はまだまだ地域の情報を欲している。これはフリーマガジンをはじめて感じたことでもある。また、僕らがフリーマガジンで、関の歴史的資料としての役割を果たしたくとも、2ヶ月に1度のフリーマガジンでは、時事ネタを蓄積することができず、「関市のその時」を残すことができないのだ。

休刊は本当に残念としか言いようがない。
本社のあった関市宝山町の名の通り、中濃新聞は地域の宝の山だった。

最後に、薫田健吾さんのご冥福をお祈りいたします。
a0026530_204997.jpg




by takayukin_K | 2013-02-07 20:05 | 関市の魅力発信!

岐阜県関市の魅力をせき・まちづくりNPOぶうめらん代表北村隆幸の好みで発信するウェブメディアです。好き勝手やってますが、たまにまちづくりを暑苦しく語ります。
by takayukin_K
プロフィールを見る
画像一覧

お仕事のご依頼

講演、セミナー、まちづくりのお仕事のご依頼をお待ちしております。

講演内容等はこちらからご確認ください。
http://takayukik.exblog.jp/441800/

まちづくりのお仕事は、コミュニティ組織のお手伝い、市民協働によるまちづくり、CSVによる企業価値向上のお手伝い、広報誌作成支援等行っております。

お問い合わせ、ご質問はこちらからお願いします。
http://www.vousmelan.com/mailform/

ツイッター

以前の記事

2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2007年 10月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月
2004年 10月
2004年 09月
2004年 08月
2004年 07月
2004年 06月

ブログジャンル